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ケガを乗り越え、巡業で『相撲力』の研鑽へ
西前頭12枚目の番付となり、本人は10勝を目標に、また周囲も大いに期待して臨んだ大阪場所でしたが、終わってみれば8勝7敗と、勝越したものの先場所同様最後3日間の3連敗が大いに悔やまれる結果となりました。
初日新入幕藤青雲の鋭い当たりに引いてしまい黒星スタートとなるものの、2日目先場所敗れている欧勝海相手には頭から当たってすぐ右を差し、引きに乗じて寄り切りと初白星を上げます。3日目翔猿戦は完ぺきに形を作りながら土俵際勇み足で白星を逃がしてしまいますが、4日目千代翔馬には攻め込んで右差しからのすくい投げ、5日目錦冨士には攻め込まれるものの圧力をかけ続け叩き込みでの3勝目と勝ち星を先行させます。続く6日目獅司戦は立ち合い右差しから双差しとなっての寄り切りと力強い攻めで4勝2敗とします。しかしながら7日目狼雅には立ち合いから上手を引かれ守勢一方となり寄り切られ、8日目時疾風戦は不十分な体勢のまま出ていき土俵際で体を入れ替えられ敗戦、4勝4敗と五分の星となります。
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大栄翔に胸を出す朝乃山(4月1日宝塚巡業)
後半戦9日目玉鷲戦は攻め込まれるも土俵際左からのすくい投げで下し、持ち味である柔軟性が発揮された一番でした。10日目藤凌駕には得意の右を差し左からおっつけ重い相手をしっかり正面において寄り切る朝乃山らしい相撲を取り、11日目御嶽海戦は、相手の立ち合い変化についていき行司差し違えでの際どい白星、12日目琴栄峰とは、立ち合いすぐに左上手を取って右を差して完ぺきな寄り切りで勝ち越し、二桁勝利へと気勢が上がる見事な一番でした。ところが13日目は大きな金峰山の圧力をまともに受けてしまい成すすべなく敗れ、14日目は阿炎の立ち合い大きく飛んでの上手投げについていけず敗戦、千秋楽は義ノ富士に先に右上手を引かれ一度は上手投げをこらえるものの最後は寄り切られて千秋楽を終えます。
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稽古後、高田川巡業部長に声をかけてもらう朝乃山3月31日神戸巡業)
15日間を振り返ってみると、朝乃山らしい右差し攻める相撲はあったものの攻め込まれての敗戦も目立ちました。初日の一週間前ほどに出稽古で足を痛めたようで、初日に向けての調整が大幅に遅れたことが影響しているのは間違いないでしょう。逆に考えると、大事な一週間前の稽古が出来ない状況でも勝越せたことは地力がある証ともいえます。
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巡業の土俵下で稽古を見守る朝乃山(3月31日神戸巡業)
久しぶりの巡業に参加している朝乃山、足のケガが良くなるまでは他の力士達の稽古をしっかり見取り、稽古が出来るようになったら、踏み込み、差し手、上手の引き方、腰の寄せ方、申し合い稽古の中で微妙な感覚を磨いていくことが相撲力を高めていくことになります。そして、重心や全身の繋がりを感じ確かめながら四股や鉄砲、すり足に取り組むことがその土台となります。
朝乃山が巡業での稽古で相撲力を高め、単なる筋力やスピードの競い合いではない奥深い大相撲の世界を魅せてくれるよう期待していきましょう!

