
大相撲名古屋場所(IGアリーナ)14日目の25日、元大関で東前頭10枚目の朝乃山は、東前頭7枚目の琴栄峰(千葉県出身、佐渡ケ嶽部屋)に寄り切りで敗れた。痛恨の黒星を喫して通算成績は9勝5敗となり、幕内復帰後初となる2桁勝利の達成は千秋楽へと持ち越しになった。
気鋭の若手の底力に屈する悔しい一番だった。立ち合いで鋭い出足を見せた朝乃山は、左腕で相手の右腕をしっかりと抱え込み、右から強烈におっつけて前に出る好発進。一気に相手を土俵際の俵まで追い詰めたものの、あと一歩が押し切れない。膠着状態から右を巻き替えようとした一瞬の隙を突かれ、手負いの相手から渾身の逆襲を食らって寄り切られた。
取組後、自身の必勝パターンである左上手が遠かった展開について、朝乃山は「相四つで、相手の攻めが厳しかった」と振り返り、相星対決に懸ける若手の圧力と執念を率直に認めた。
目標の大台・10勝目を懸ける千秋楽は、西前頭7枚目の高安(茨城県出身、田子ノ浦部屋)と顔を合わせる。元大関同士の意地とプライドがぶつかり合う大一番だ。この日の悔しさをバネに、最後は盤石の四つ相撲で難敵をねじ伏せ、見事な2桁勝利で今場所を有終の美で締めくくりたい。

