朝白龍十両優勝‼朝乃山12勝!高砂雑話

~令和7年9月場所を振り返って~

令和7年9月場所は9月14日(日)から両国国技館にて開催されました。久しぶりに東西の横綱が並び立っての優勝争いとなり、千秋楽両横綱による優勝決定戦という理想的な展開で大いに盛り上がった場所となりました。
それでも高砂部屋関係者にとっては、幕内の優勝争い以上に注目されたのが十両の優勝争いでした。中日8日目まで朝白龍、朝乃山共に6勝2敗とまずまずのスタートを切り、その後も白星を積み重ね、12日目を終えた時点で共に10勝2敗と優勝争いのトップに立ち二人による決定戦かと期待されましたが、朝乃山が13日目に敗れ、朝白龍が7月場所の幕下優勝に続く十両優勝を飾りました。部屋頭前頭14枚目朝紅龍と十両12枚目朝翠龍の石崎兄弟は、勝越しこそなりませんでしたが、それぞれ幕内、十両に残れる勝ち星を上げ、来場所での巻き返しが期待されます。
続く幕下勢はけが人が相次ぎ4人共に負越してしまいましたが、三段目では42枚目朝心誠4勝、53枚目朝氣龍5勝、56枚目朝大洞5勝と勝越し、幕下昇進へ向け歩みを進めることが出来ました。序二段以下では、40枚目朝天舞4勝、58枚目朝阪神5勝、59枚目朝力丸5勝、67枚目朝東5勝、同じく67枚目朝勝令4勝と勝越しましたが、幕下以下22名中勝越しは8名のみと反省の多い場所でもありました。先場所、入門以来初の勝越しを決め序二段76枚目まで大きく番付を上げた朝河隅は、残念ながら「家賃が高かった」と言われてしまう7戦全敗の成績に終わりました。それでも相手に必死に向かっていく姿は「負けて覚えるすもうかな」という言葉の通りこれからの成長につながる7戦全敗だったと言えます。来場所からの成長に期待しましょう!先場所2度目の勝越しで、自己最高位に近い55枚目の番付だった朝櫻井は3勝2敗までこぎつけたもののあと一番勝てずに惜しくも3回目の勝越しは成りませんでした。それでも稽古場でも兄弟子として力をつけてきているので、まだまだ相撲も体も成長途上でこれからも楽しみな存在です。


千秋楽に朝童子の断髪式が高砂部屋土俵にて行われました。朝童子は、兵庫県三木市の出身で2015年3月場所の入門。3月31日生まれですので14歳での入門でした。内臓を壊し太れずに苦労しましたが、朝乃山の付人や相撲教習所の指導員等も務め、約10年間力士としての修行を全うしてきました。今後は本名の達家貴芳に戻り第二の人生を歩んでいきます。まだ25歳の達家貴芳 の新たな人生に幸多かれと願います。

元一の矢

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