名古屋場所後は、東北・北海道を中心に巡る夏巡業が、ほぼ1か月に亘って行われます。朝乃山は、はじめの2日間こそ参加したものの左上腕の怪我の治療を優先して巡業を休場して帰京しました。東京に戻ってからは、四股、テッポウ、すり足等の基礎運動にいつも以上に精力的に取り組み、怪我の治療に専念しました。その甲斐あって痛めた左腕は、完治とはいかないものの順調に回復していて、8月22日から24日まで行われた平塚合宿では申し合い稽古も再開できるようになりました。その後、8月25日からの黒部、金沢、氷見と続いた巡業には復帰して富山の皆さんにも元気な姿をお見せすることができました。巡業を終えて8月28日(月)には、9月秋場所の新番付が発表され、先場所途中休場しながらも勝ち越した朝乃山は、2枚上がって、西前頭2枚目の番付です。いよいよ三役復帰を臨める地位まで戻ってきました。
9月場所に向けての稽古は、29日(火)から再開されました。夏巡業最後の氷見での稽古で右足親指を痛めてしまいましたが、腫れも引いて、9月1日からは新十両石崎改め朝紅龍との関取同士の三番稽古でしっかり汗を流しています。初日まで10日を切りましたが、これからぐんぐんと調子を上げていくことでしょう。
初日の土俵に上ると、先場所の最後の一番の印象が体に残っているものです。先場所の休場明け後の心身一体となった相撲を続け、三役復帰を確実なものとし、大関復帰と横綱昇進への足がかりとなる相撲を期待したいものです。