令和5年を締めくくる11月九州場所は、12日(日)から福岡国際センターにて開催されます。その新番付が10月30日(月)に発表になり、先場所西前頭2枚目で9勝6敗だった朝乃山は、東前頭筆頭になりました。
9月場所後は、20日余りに亘り秋巡業が行われ、高砂部屋からも朝乃山、朝紅龍の両関取と付人、若松巡業部副部長と付人、行司、呼出し等総勢11人が参加して29日に福岡入りしました。
朝乃山は、大関貴景勝や横綱照の富士等と稽古を重ねていきましたが、28日に行われた広島巡業でのぶつかりげいこの際に左脚を痛め、翌日最終日の巡業を休んで福岡入りし、左脚ふくらはぎの肉離れの診断を受けた所です。
大変残念で心配される状況ですが、起きてしまったことは受け止めるしか仕方ありません。痛めた脚に負担をかけずにできることを探り、他の部分を少しでも動かしていくことが怪我の回復を早めることにつながります。また、身体の動かし方、力の入れ具合、気持ちの持ち様、様々な事を再点検するいい機会でもあります。幸いなことに初日まではまだ2週間ありますから、不運を嘆くよりも、全身の感覚をより研ぎ澄まし、集中力を高めていくことです。集中力を高めて相撲を取ることが出来れば、朝乃山の良さが存分に発揮されるのは名古屋場所の休場明けの相撲で証明済みです。2週間くらい相撲を取らなくても力が落ちることはありません。長丁場だった巡業の疲れを回復させる休養期間だと前向きに捉えて、今できることをきちんとやっていけば、本場所の土俵で身体がしっかりと反応してくれます。自分の身体を信じて臨めば、自ずと道は開けてきます。