九月場所 千秋楽(対 熱海富士)
九月場所千秋楽、伊勢ヶ濱部屋の東15枚目・熱海富士に寄り切りで勝ち、今場所を9勝6敗で終えました。
(取組動画は以下のNHK公式X(旧Twitter)でご覧になれます。)
優勝争い単独先頭で、勝てば優勝が決まる新進気鋭の熱海富士関。
一方の朝乃山も大関経験者、優勝経験者として負けるわけにはいかない大一番でした。
角界随一の人気者と21歳の若武者の優勝への期待、両者への大声援が交錯し、注目の立ち合いを迎えます。
一瞬の静寂の中、両者真正面からぶつかり合うも、朝乃山が実力者の地力を見せ圧倒、すぐに右を差して、出足を止めずに寄り切りました。
勝負が決するや、大歓声が地鳴りのように響き渡りました。
実力者がその力を存分に示したこと、優勝争いが決定戦までもつれる展開になったこと、
そして何よりも国技館がこの日一番の大歓声に包まれたのは、両者が正々堂々真っ向勝負で力を出し合ったからではないでしょうか。
決して万全とは言えない状態で臨んだ九月場所。
それでも一切の言い訳をせず懸命に土俵に立ち、随所に圧倒的な地力の強さと勝利への執念を見せました。
まずは、自身の身体を労り、万全の状態で年納めの九州場所で大活躍することを期待しましょう。